公立学校から有名大学に進学を考える(1/3)

息子6歳。パパ45歳。

 

 来年、小学生になる「ひとり息子」に親としてできることを考えた。考え抜いたあげく、「公立学校に通い、有名大学へ行ってもらう」という結論に至った。もちろん、有名大学に行っても「幸せな人生」が保障されるわけでもないし、大学の名前だけで、勝負するような大人になって欲しいわけでもない。

 しかし、実際の状況を知れば知るほど「親としてできること」の最大限はこれぐらい。こう考えた理由を3点挙げる。

①収入(平均年収)

 1位 東京大学   729万円

 2位 京都大学   677万円

 3位 慶應義塾大学 632万円 (DODA転職サービス調べ) 

 「意外に少ない」と思った方も多いのでは。私の友人・知り合いでも、これぐらい稼いでいる有名大学卒業ではない方々は沢山いる。しかし、そんな人たちの中で、一緒に飲みに行くと「仕事の愚痴ばかり」という方が多い。とても幸せそうには思えない。

 データの有名大学の出身者の多くは、おそらく「自分のやりたいこと」を「時間にゆとりをもって」仕事しているのではないかと考えられる。その根拠は、「幸せ度ランキング」に表れている。 

 1位 早稲田大学   

 2位 慶應義塾大学   

 3位 東京大学  (2010年就職組編 プレジデント調べ)

 これを見ても見なくても、収入=幸せ ではないことは明らかだ。「自分のやりたいこと」「時間にゆとりをもつこと」が幸せにつながるということも、今度、説明する。親は自分の子どもが、「安定的な収入を得て、幸せに暮らす」ということが、偽りのない大きな願いであり、自分たち親も幸せになれる方法なのである。

②階級社会という現実

 AERA 2018年2月26日号。こんな記事を目にした。dot.asahi.com

  「年収180万円の人たちは、年収370万円の人たちの生活の安定のために犠牲になっている。」もちろん、そうじゃない!と断言できる人はそれでいい。同じ仕事をしていても、給料や待遇に格差がある。そんな一面があるというのだ。

 また、確率の話になるが、「階級が上がるごとに、仕事も生活の満足度が上がる」のである。「格差是正」と声高に政府が叫ぼうとも、君主が支配する封建社会や武士が統治する武家政権があったように、「誰かが誰かを支配する」世の中は変わりようがない。

 異論は認めるが、「支配されるよりは支配されない方が楽しい」だろう。

 親が子どもに「勉強しなさい」「学校行きなさい」「早く寝なさい」と支配すればするほど、子どもは楽しくなくなるのである。

 「格差上等!のしあがってやる!」子どもたちには、早く親の支配から卒業してほしいものである。

 そのための学習であり、そのための有名大学進学なのである。

③高学歴・高収入な親の子の学力は高い

 こんなデータがある。

 平成29年度全国学力・学習状況調査「保護者に対する調査」

http://www.nier.go.jp/17chousa/pdf/17hogosha_summary.pdf  

 家庭の社会的経済背景をSES(家庭所得、父親学歴、母親学歴の合成指標)として、

SESと子どもの学力の関係を調査・分析したものである。時間があれば、是非、目をとおしてほしい「調査」なのだが、国語・算数ともに「高学歴・高収入」な家庭に育つ子どもの平均正答率が高かったのである。

 さきほどの「格差階級」との関係を考えれば、以下のような仮説ができる。

「高学歴・高収入な家庭ほど、高学歴・高収入な子どもを育てる可能性が高くなり、

階級が固定化され、貧困層貧困層のまま、いつまでたっても、努力をいくらしても、今の階級を抜け出せないのである。」

 この仮説には誤りがある。貧乏だったが裕福になった芸能人。貧乏から抜け出した大富豪。枚挙にいとまがない。つまり「努力をすれば」可能性があるわけである。では、いったいどのような「努力の方法」があるのか。次回、具体的に述べていく。