公立学校から有名大学に進学を考える(3/3)

 有名大学へ進学するためには、「私立校」に通いなさい。

根拠は薄くても、私の周りの経営者たちは口を揃えて言っている。

 まずは、「東京大学」に進学できた出身校のデータを見てみよう。

 

www.studyh.jp

 公立中高一貫校が、ちらほら。ほぼ「私立高校」からの進学といって差し支えない。

東京大学に受かりたいなら、私立高校に通え!」は、あながち嘘とも言い切れない。

 概ね、どの有名大学の出身校を調べてみても、「私立高校」出身者の比率は高い。

 では、なぜ「私立高校」からの「有名大学」への進学率が高いのか?答えは簡単。

「私立高校」では「有名大学」への進学率を上げるためのカリキュラムが組まれているからである。正確には、公立高校でも大学への受験対策が組まれている高校があるが、圧倒的な比率として、「私立高校」の方が、有名大学への進学率をあげるための努力をしているのである。例えば、有名大学への推薦枠が多いといった点も挙げられる。

 「私立高校」では、一体「誰が」、進学率をあげる努力しているのだろうか。私は一番努力しているのは「教員」だと考えている。親御さんたちの期待に応えるため、日々研鑽を重ね、生徒たちを有能に育てる技術は、おそらく「公立教員」の比ではないだろう。

 しかし、私がどうしても引っかかるのは、この「有能に育てられた生徒」という点なのである。「こうやれば、受験に合格できる」「こうやれば、将来良い就職ができる」「こうやれば、人生楽しくできる」ノウハウ本にでも書かれていそうな内容で、他人が考えたレールを歩もうとする我が子を想像すると、「なんのために、必死に頑張っているのか。」と問いただしたくなる。

 私の息子には、早く「私の支配」から抜け出してほしいと願っていることは、前のブログ(1/3)でも述べた。「なんのために、学習するのか」を早い段階で、息子には自分で考え抜いてもらい、「有名大学に行け」なんて命令はしなくても、1つの選択として「アリ」だということを気付いてほしい。

 とはいえ、親の実力にも限りがある。

「私立高校」に通う費用をみてみる。

 

benesse.jp

 

 受験料・入学金・授業料を含む学校教育費・学校外活動費を3年分合わせると、

●公立高校で平均116.8万円

●私立高校で平均306~318万円

 1年で約70万円ほどの差がある。大阪府では、授業料無償化が進められているが、

 

www.pref.osaka.lg.jp

 

 

  私立高校の「進学校」には、少なくても「階級上位」の親御さんが多く入学され、塾通いにせよ、修学旅行にせよ、友達付き合いにせよ、お金の面だけでいうと、授業料だけではない「目に見えにくい」費用が飛んでいく可能性は高いと考えられる。よくよく考えてほしい。週末には、高級レストランで食事をし、長期休暇には海外旅行をする家庭の子どもと一緒に学習する「我が子」を。

 本来、子ども自身に学習意欲さえあれば、勉学に高額に費用をかける必要性は、どこにもない。塾なり、予備校なりの巧妙な戦略に踊らされ、やれ冬期講習だの、泊りがけの集団学習だので、費用は雪だるま式に増えていく。しかし、掛けるべき費用を惜しんでいては子どもの成長を促しきれないだろう。 何に費用をかけるべきかを慎重に考え、「我が子」とともに、親の自分たちも成長していけるように、このブログで情報を発信していく。

公立学校から有名大学の進学を考える(2/3)

 前回、「日本社会には階級層があり、高い階級層の人たちは、その子どもに階級を維持させる行動をするので、貧困層の子どもは、貧困層から抜け出しにくい」という記事を書いた。

 では、自分の子どもに「今の階級から上の階級にあがる方法」があるのだとしたら、

それは「どんな方法」だろうか。

 私の結論は「学習」である。

 大人も子どもも、そして、どんな仕事をしていても、どんな勉強をしても応用できるズルい結論なのだが、これに勝るものはない。

 しかし、今回は「自分たちの子ども」に焦点を当てているので、具体的な話に戻そう。

 「確率」の観点から、階級を上げる方法を3点論じる。

①お笑い芸人になって成功をおさめる

 東京と大阪にNSC(吉本のお笑い芸人養成所)には、毎年1000人程度の受講生がいるそうだ。そのなかでも、売れる芸人は1組か2組程度。4人だと考えても、約0.4%という狭き門である。

②スポーツで活躍する。

 国内2大スポーツと言われる「野球」と「サッカー」、競技人口はどちらも、5万人強(野球は「高野連」データ、全国高等学校体育連盟のサッカー部員数を3分割 2017年度)そのうち、プロになれる人数は毎年100人程度。約0.2%と狭き門だと言わざるを得ない。

③有名大学へ進学する。

 有名大学の定義が難しいが、ここでは、まずは超一流大学の東京大学京都大学に絞って考えよう。平成29年度の高校卒業者は1,069,568人。東京大学の入学者数3,132人

京都大学の入学者数2,961人。約0.5%。100万人の高校卒業者全てが、東大、京大への進学を考えているわけではないし、有名大学の範囲を広げれば、確率は上がるので、

お笑いの道、スポーツの道よりは、選択肢の幅は広いと考えられる。

 

 しかし、ここで伝えたいのは、どの道に進むにしても、「安易な方法はない」という

ことである。むしろ、上記で挙げたような、誰でも考えられそうな「道」ではなく、競争相手の少ない「自分が進みたい道」を目指すという選択の方が賢いだろう。

 ゆえに、いち早く「自分が進みたい道」をみつけ、そのことに精進する活動を続けることが、最良の方法なのである。

 かといって、若くして「自分が進みたい道」が見つけられる幸運は、そう多くない。その対策には「様々な道」を通ってみるのも良い。就職するにせよ、自分で起業するにせよ、「東大卒」という証しは、圧倒的な優位性がある。仮に東京・京都大学でなくても、「有名大学」と呼ばれる大学は、有能な人たちとともに学べ、一緒に人格を高めあう可能性が上がる。なぜなら、卒業後「校友会」というような活動を通して学ぶこともできるからである。

 そう、「有名大学の進学」は、人生の歩む道の選択肢を広げ、成功する確率をあげるための「学習」ができるのである。

 

 私が当時、大学へ進んだ理由は「就職するまでの余白期間」としてしか捉えていなかった。そのため「学習」の必要性を感じられず、階級的にも下位に甘んじ、人格的にも褒められたものではなかった。今、このブログを見ている方には今までの文章が「不快」に感じる面が多々あると思う。

 それもそのはず。

 私の文章の至らなさにも原因はあるが、「真実」と認めたくない面が多々あるからである。私自身も、認めたくない一心で、「有名大学でたところで」「学習させたからといって将来役立つものばかりではない」と、公教育自体を否定し続けていた。もちろん、否定する一面はあるだろう。しかし、否定していても、現実的には、子どもも親も成長しない。もし、批判するのであれば、対案をだすなりの、行動があるべきで、そうでなければ、何事も成し遂げられない。階級上位の方々は、ここまでブログ内容は「あたりまえ」情報に過ぎないし、もっと有益な情報に触れているのである。

 このことを認めない限りは、階級上位層に「支配」され続けるし、自分の子どもも「同じ道」を歩ませることになるのである。

 私は、これから

 「格差を是正して、多くの人たちを幸せにできる世界」

の実現を考え、行動していく。次回は、なぜ「公立学校から」有名大学なのかを述べる。

公立学校から有名大学に進学を考える(1/3)

息子6歳。パパ45歳。

 

 来年、小学生になる「ひとり息子」に親としてできることを考えた。考え抜いたあげく、「公立学校に通い、有名大学へ行ってもらう」という結論に至った。もちろん、有名大学に行っても「幸せな人生」が保障されるわけでもないし、大学の名前だけで、勝負するような大人になって欲しいわけでもない。

 しかし、実際の状況を知れば知るほど「親としてできること」の最大限はこれぐらい。こう考えた理由を3点挙げる。

①収入(平均年収)

 1位 東京大学   729万円

 2位 京都大学   677万円

 3位 慶應義塾大学 632万円 (DODA転職サービス調べ) 

 「意外に少ない」と思った方も多いのでは。私の友人・知り合いでも、これぐらい稼いでいる有名大学卒業ではない方々は沢山いる。しかし、そんな人たちの中で、一緒に飲みに行くと「仕事の愚痴ばかり」という方が多い。とても幸せそうには思えない。

 データの有名大学の出身者の多くは、おそらく「自分のやりたいこと」を「時間にゆとりをもって」仕事しているのではないかと考えられる。その根拠は、「幸せ度ランキング」に表れている。 

 1位 早稲田大学   

 2位 慶應義塾大学   

 3位 東京大学  (2010年就職組編 プレジデント調べ)

 これを見ても見なくても、収入=幸せ ではないことは明らかだ。「自分のやりたいこと」「時間にゆとりをもつこと」が幸せにつながるということも、今度、説明する。親は自分の子どもが、「安定的な収入を得て、幸せに暮らす」ということが、偽りのない大きな願いであり、自分たち親も幸せになれる方法なのである。

②階級社会という現実

 AERA 2018年2月26日号。こんな記事を目にした。dot.asahi.com

  「年収180万円の人たちは、年収370万円の人たちの生活の安定のために犠牲になっている。」もちろん、そうじゃない!と断言できる人はそれでいい。同じ仕事をしていても、給料や待遇に格差がある。そんな一面があるというのだ。

 また、確率の話になるが、「階級が上がるごとに、仕事も生活の満足度が上がる」のである。「格差是正」と声高に政府が叫ぼうとも、君主が支配する封建社会や武士が統治する武家政権があったように、「誰かが誰かを支配する」世の中は変わりようがない。

 異論は認めるが、「支配されるよりは支配されない方が楽しい」だろう。

 親が子どもに「勉強しなさい」「学校行きなさい」「早く寝なさい」と支配すればするほど、子どもは楽しくなくなるのである。

 「格差上等!のしあがってやる!」子どもたちには、早く親の支配から卒業してほしいものである。

 そのための学習であり、そのための有名大学進学なのである。

③高学歴・高収入な親の子の学力は高い

 こんなデータがある。

 平成29年度全国学力・学習状況調査「保護者に対する調査」

http://www.nier.go.jp/17chousa/pdf/17hogosha_summary.pdf  

 家庭の社会的経済背景をSES(家庭所得、父親学歴、母親学歴の合成指標)として、

SESと子どもの学力の関係を調査・分析したものである。時間があれば、是非、目をとおしてほしい「調査」なのだが、国語・算数ともに「高学歴・高収入」な家庭に育つ子どもの平均正答率が高かったのである。

 さきほどの「格差階級」との関係を考えれば、以下のような仮説ができる。

「高学歴・高収入な家庭ほど、高学歴・高収入な子どもを育てる可能性が高くなり、

階級が固定化され、貧困層貧困層のまま、いつまでたっても、努力をいくらしても、今の階級を抜け出せないのである。」

 この仮説には誤りがある。貧乏だったが裕福になった芸能人。貧乏から抜け出した大富豪。枚挙にいとまがない。つまり「努力をすれば」可能性があるわけである。では、いったいどのような「努力の方法」があるのか。次回、具体的に述べていく。